ゲノム・ドックって何の事?あなたの”死に様”予測します!<1>

はじめに

当院では「成人病の遺伝子診断」を行なっています。これは、院長である私が、「日本臨床ゲノム医療学会」理事でありながら、何時間にも及ぶ講義を受けて、最終試験に合格し「ゲノム・ドクター認定医」の資格を獲得したため、当院が遺伝子診断実施施設に認定されたからです。今のところ認定医はまだ日本に10人も居りませんが、これからの医療は「ゲノム」を抜きにして語れない時代がすぐそこまできていることは間違いありません。  今後新しい現代用語として「遺伝子ドック」「ゲノム・ドック」という概念が日本中に周知されるのに五年、いや、三年と掛からないことをここで断言しても過言ではないでしょう。今回はそれに先駆けて、遺伝子ドックとは何か、そしての検査を受ける事の意義を前半はまずゲノム、すなわち遺伝子とは何か、遺伝子ドックとはどういう物かを皆さんにできる限り判りやすく解説したいと思います。さらに後半は今後の遺伝子検査が抱える未来の問題点についても言及したいと思います。

1.遺伝子診断について?ゲノムドックとは何か?

a.今や日本人の2人に1人は癌(がん)ににかかる時代となっている。

b.早期発見は確かに大切だが、治療には肉体的、精神的な苦痛が強いられ、また生涯、再発の懸念が伴う。

c.遺伝子診断は癌細胞が生まれる危険度を判定し、癌(がん)になるまでに縮小または消滅させるための検査である。

 

疾病の原因は、本人の持って生まれた体質と、生活習慣などによる後天的な環境因子で決まります。とくに癌(がん)が生じるのは、まず体質的要因があり、その上に生活環境によって細胞の遺伝子変異が蓄積されますが、遺伝的体質が原因となるのはそのうち5%、あとの95%はその人の生活習慣で決まります。

つまり、遺伝的に癌の体質を持っていても、生活習慣で発症を予防する事は充分に可能だということです。

画像診断で確認される前に、癌(がん)の始まりである遺伝子異常を発見できれば、ほとんどの人が、癌(がん)の早期予防・早期治療に結びつけられます。これは頬粘膜の細胞や少量の血液を採取するだけで可能なのです。

親からの「先天的な遺伝子情報」を調べることも大切ですが、もう一つ重要なことは、現在、その人の身体の中で進行しているかもしれない癌細胞の痕跡や、癌細胞にかかわる遺伝子の「後天的な変化」を血液検査で調べることです。もはや医学は癌(がん)になる前の超早期癌リスク評価が可能となっているのです。

2.ゲノムドックと従来の人間ドック、どこが違う?

A.超早期診断

PETなどの画像診断や内視鏡検査では発見が困難な5mm以下の癌細胞でも、癌細胞から血液中に遊離される遺伝子を解析し、その存在リスクを評価することで超早期診断が可能になる。

B.予防管理

現在日本では2人に1人が癌(がん)になる。早期発見が重要なのは当たり前であるがもっと大切なことは癌の予防。

C.癌(がん)の「芽」でしかない軽度の遺伝子異常を検出する。この遺伝子異常を正常化させる治療で、癌の発症を未然に防ぐことが可能となる。

従来の「癌(がん)検診」で「癌(がん)」と診断されるその10年以上前に、すでに癌にかかる可能性、さらには、何年後ぐらいに、どの臓器に癌ができるだろう、今やそこまで予測可能となっているのです。

3.検査には大きく分けて二つ 『DNAとRNAの違い』

現在行われている遺伝子検査は大きく分けて二つあります。一つは、頬の内側の粘膜を綿棒でこすり取って(痛くない)、DNAを検査する「SNPs体質検査」。両親から受け継いだ、生まれ持った遺伝子を解析する事で、疾病別に発症リスクを評価できます。

もう一つは「RNA発現解析検査」で、血液を3cc採取するだけで解析でき、遺伝子の外因性損傷について、疾病ごとの将来の発症リスクや長寿遺伝子の活性度を調べることで、癌遺伝子や、長寿遺伝子の現在の状況を知ることができます。

4.DNAとRNAの違い

「SNPs体質検査」

これはDNAを調べる検査。男女別に、肺癌・大腸癌・前立腺癌・心筋梗塞・糖尿病・脳卒中・アルツハイマー病・乳癌。子宮癌などの他、肥満や高血圧、高脂血症、アレルギー体質など両親から受け継いだ、疾病のかかりやすさを検査するものですが、これは生まれつき持っている遺伝子なので、生涯これを変えることはできません。

「RNA発現解析検査」

「貴方の現在」の発現と将来を予測するもの、とお考えください。「長寿遺伝子」は誰もが持っています。ただ、その長寿遺伝子のスイッチが「オン」になっているか「オフ」の状態なのか、それを調べることが肝要なのです。

「オフ」ならそのスイッチを入れるにはどうすればいいのか、そこまでの生活指導もカウンセリングしなければ意味がありませんし、また「DNA体質検査」で癌体質が判ったとしても、その遺伝子が実際に稼働しているのか、眠っているのかは判りません。

「RNA発現解析検査」は、現時点で貴方の身体の中でどこの癌の遺伝子がスイッチが「オン」になっているか、例えば、男性ならば立腺癌を含む主要8部位の癌、女性ならば乳癌、子宮癌を含む主要11部位の癌について、の発現リスクを測定します。もちろん癌だけではばく、糖尿病などの他の遺伝子のスイッチも「オン」「オフ」の状態を知ることができるのです。

 

しかし、判っただけで「ハイ、終わり」では何の意味もりませんよね。私どもが推奨している遺伝子ドックの違うところは、たとえば長寿遺伝子がオフならそれをオンにする方法。[癌(がん)遺伝子]がオンになっていれば、それをどうやればオフに切り替えるか。「オン」と「オフ」をどうやって切り替えるか、そこまで掘り下げて生活指導をしています。そこまでしなくては、究極の予防医学とは言えません。

「心筋梗塞や脳卒中も予測できる」

・家族・親族に糖尿病や高血圧など、いわゆる”メタボ”が多く、心配。

・癌(がん)家系なので心配している。

・肥満体質でこれからの体調管理に悩んでいる。

・最近疲労感があり栄養などについて相談したい。

・会社の健診で糖尿病の疑いが指摘された。

・姉が高脂血症(母が乳癌や子宮癌)なので自分の遺伝子を知りたい。

こういう方々も、もちろん遺伝子検査でそのリスクが正確に評価可能です。」
次回は、「玉石混淆の検査会社」ゲノムドックって何<2>シリーズをお届けします。

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