世間でいわれている「良くない食べ合わせ」<1>

以前、当サイトで、世間でいわれている「良くない食べ合わせ」を医学的に検証する 、という企画をやりました。覚えておられる方も多いかもしれませんが、先日そのコラムを読ま れた東京の女性週刊誌の記者さんからお電話がありまして、もっと詳しく、それから逆に、良い 食べ合わせも教えてほしいから電話取材をさせてほしい、ということでした。
いやいや、電話でチョロっと喋ったくらいでは、とても全部はお話ししきれませんから、じゃ あ私が原稿の形にまとめて送りますから、面白いと思ったところだけ載せて下さい、となりまして、それで締め切りはいつですか?
すみません、急なニュース企画なもんで、明後日くらいま でにお願いできましたら…ゲゲッ! 大慌てで書きましたよ。
できるだけ自分の言葉で書いたつもりですが、ネットからコピペした文章もありますので、元 ネタをお書きになった方にはこの場を借りてお詫び申し上げます。利益相半はありませんので、 お許し頂けたら嬉しいです。

食べ合わせ……うなぎと梅干しとか、スイカと天ぷらとか、カニと氷とか、日本では昔から、 一緒に食べたら身体に悪いと言われている、いわゆる「食べ合わせ」が色々と言われていますね 。実は日本だけでなく、海外でも同じ言い伝えはあるのです。今回は主立った食べ合わせについて、医学的に検証してみたいと思います。まずは巷で「悪い」とされている食べ合わせについて考証します。

1.うなぎと梅干し…
うなぎの脂と梅干しの強い酸が刺激し合い消化不良を起こします。ただし 酸は脂肪消化の手助けになることもあるので、ここでは判定不可とします。ただし、江戸時代の 漢方医学書である『養生訓』には「銀杏に鰻」と記されており、これが転じたとするほか、高級食材である鰻の食べすぎ防止など、諸説があるようです。判定保留。

2.人参と大根…
大根のビタミンCを人参のアスコルビナーゼ(酵素)が壊すのでこれは「悪い 食べ合わせ」で正解。ただし、アスコルビナーゼは熱と酸に弱いので、加熱するか酢やレモン汁 などを混ぜると大丈夫です。人参と大根を合わせた「紅白なます」は酢で締めているのでビタミ
ンCの破壊を防いでくれるので、こちらはOK。あくまで「紅葉おろし」の話です。

3.カニと柿…
胃や腸とともに身体全体を冷やす。実際に確認されています。さらに、傷みやすいカニと、消化の悪い柿の組み合わせ、というのも難点です。山のものと海のものの組み合わせ ですので、昔は両方一緒に食べようとすると食材を調達するまでに時間を要して、どちらかが傷んでしまう場合があったため、よけいに食中毒を起こしたのでしょう。「悪い食べ合わせ」です。

4.スイカと天ぷら…
スイカの水分で胃液が薄められ、天ぷらの油分を分解できず、消化不良の 原因となります。これは実際に確認されているので「悪い食べ合わせ」です。胃腸の弱い人や下 痢気味の人はご注意下さい。

5.トマトときゅうり…
ビタミンCを豊富に含む食べ物として知られているトマトですが、きゅ
うりに含まれるアスコルビナーゼという酵素が、トマトのビタミンCを酸化させてしまいます。
どうしてもサラダで食べる際には、マヨネーズや酢入りのドレッシングをかけて食べることで酵
素の働きを抑制できますが「悪い食べ合わせ」といえます。

6.タコに梅、アサリに松茸、キュウリにコンニャク…
これらは医学的検証は出来ませんでした が、おそらく「悪い食べ合わせ」という根拠はないと思われます。

7.アサリにタニシ…
いまどきタニシなど滅多に口にすることはないですが、江戸時代は庶民の 貴重なタンパク源でした。食べ過ぎ防止、という意味合いが強いと思います。医学的根拠はないですが、「悪い食べ合わせ」とします。貝類には少なからず毒があります。私たちが普段食べているアサリやハマグリ、シジミにも、ごく微量の貝毒成分が含まれていますので、食べ過ぎは禁物です。ちなみにフグはこの貝を食べて、その貝毒を肝臓や卵巣に蓄積することができる生き物です。ですので、フグの毒であるテトロドトキシンは、貝毒の集積物と言えます。ヒトデにも毒があります。ヒトデを食べることもないでしょうが、お気をつけ下さい。

8.オコワにフグ、タケノコに黒砂糖…
これは根拠に乏しく「悪い食べ合わせ」とは言えません 。むしろ贅沢の戒めと考えた方が良さそうです。

次回に続く

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