今年のインフルエンザ動向2014末

 今年はインフルエンザの大流行が予想されます。
 理由は「ワクチンが効かない」から、これに尽きます。
 すでに我が家の小学校4年生の長男は、先週早々とA型インフルエンザにかかり、一週間学校をお休みしましたし、この原稿を書いている現在、平均して一日一人はインフルエンザの患者さんが受診されています
 ゆっくりご説明しましょう。インフルエンザ・ワクチンというのは、だいたいその年の初夏の頃に、世界保険機構(WHO)が、昨年の流行の分析、さらに南半球はその時期、秋から冬へと季節がかわってゆきますので、南半球での流行の現況などから、その年の冬にどんなインフルエンザが流行するかを予測し、ワクチンの内容を決定します。
 基本的に一回分のインフルエンザ・ワクチンには3種類までしか「株」を入れられません。株というのは、例えばA型インフルエンザなら「H1N1」と「H3N2」という風に何種類ものA型インフルエンザがあるのですが、おなじ「H1N1」でも、微妙に遺伝子の形が異なります。
 例えば「H1N1」とか「H3N2」の違いを、日本人とアメリカ人の違いとしましょうか。同じ日本人でも、濃い顔の人もいれば、ショウユ顔の人もいるように、まぁ日本人の場合は特に雑種民族ですから、いろんな系統の容姿の方がいますよね。インフルエンザもこれと同じで、同じ「H1N1」でも、ちょっとずつ、毛色が異なるのです。
 それをWHOは、例えば今年のワクチンで言えば、A型H1N1には「カリフォルニア/7/2009pdm09株」を、A型H3N2には「ニューヨーク/39/2012株」、B型は「マサチューセッツ/2/2012株」を勧告しました。例えば去年のH3N2は「テキサス/50/2012株」でしたし、一昨年のH3N2は「ヴィクトリア/361/2011株」でB型は「ウィスコンシン/01/2010」でした。
 で、ここ20年ほど、毎年それは見事に当たっていました。ところが今年はもうマスコミ報道でお知りになった方も多いでしょうが、今年のワクチンは香港型(H3N2のことを日本では通称、香港型と呼びます)の効きが悪いと。
 はっきり言います。たぶんそれはウソです。「効きが悪い」のではなく「予想が外れた」のです、きっと
 もともと今年のWHOの勧告は「A/テキサス/50/2012株(H3N2)類似株」でした。しかし日本の厚生労働省は、『A/H3N2の型については、卵馴化によりウイルスの抗原性が流行株に比べて、著しく異なる傾向を示してる。 2013/14シーズンのワクチン株であるA/テキサス/50/2012(X-223)の卵馴化による抗原性の変化は、幾分軽減されたものの期待したほどの改善は見られなかった。よって2014/15シーズン(今冬のことです)のワクチン株は、A/テキサス/50/2012株(H3N2)類似株であるワクチン製造候補株のうち、卵馴化しても抗原性の変化の程度が比較的小さいことや増殖性、タンパク収量などの製造効率を踏まえ、A/ニューヨーク/39/2012(X-223A)が総合的に最も適切であると判断し、製造株として選定した』として、「ニューヨーク株」を選んだのです。
 ちょっと難しい記載ですが、理解する必要はありません。要するに、これが正しいと、厚労省はいろいろある「テキサス類似株」の中から「ニューヨーク株」がいちばん良いと判断して選んだ、ということです。
 ところが実際に流行り出してみると、H3N2がニューヨーク株ではなかった、というのがおそらく真実でしょう。私の見解では、今年も去年と同じ、「テキサス/50/2012株」が流行していると踏んでいます。
 しかしこれは、WHOも、日本の厚労省も、決して悪くありません。これまでが当たり過ぎだっただけで「外れることもある」から予想なのです。誰を責められるものでもありません。
 でも、困るのは我々一般人です。おそらく今冬は、A/H3N2型インフルエンザ
(いわゆる香港型)の患者さんがいっぱい発生するでしょう
 しかし、それなら今年はワクチンは射っても意味がない、ということではありません。A2009pdm型には効きますし、B型もおそらく当たっているでしょう。それに去年、A香港型、つまり去年流行した「テキサス/50/2012株」に罹った人は、少なからず抗体が残っているはずですから、今年はかかる可能性が低いとも言えます。
 少なくとも私は今年も例年通り、三回ワクチンを射ちましたが、ワクチンが外れている筈のA香港型の患者さんを何人も診察していますけど、インフルエンザに罹っていません。
 ですので、ワクチンは一つハズレたけど、そんなにパニックになることでは無いですよ。例年通り、うがいと手洗いをちゃんとしましょうね。でも、ワクチンを射ったからもう大丈夫だ、とは決して思わないでね。というところでしょう。
 なので私はもう、今年は大晦日も元旦も、クリニックで待機することに決めました。家に居ても、どうせ携帯がジャンジャン鳴るに決まってますから。
 酒喰らって寝正月…はもう諦めました、今年は。

診療時間

午前(9時から12時):月曜から土曜 午後(15時から18時):月曜・火曜・木曜・金曜 日曜祝日は休診

最終受付:午前11:30/午後:17:30

健康診断・成人病検診・半日ドック
医療相談・健康相談(介護保険)・美容相談
往診・在宅医療 随時受付しております。

神戸芦屋のホームドクターとして

医療に関するあらゆることのご相談に、明るく気さくな雰囲気でお応えいたします。当院では年齢や疾患で診療をお断りすることは決していたしません。

もっと詳しく

医療のプロが行う、美容メニュー

当院では、肥満を医学的な見地から考え、綿密なカウンセリングから三つの原因を取り除いて、バランスよく痩せることを最終目標としています。

もっと詳しく

お問い合わせください

甲南回生 松本クリニック
内科/外科/整形外科/皮フ科/泌尿器科

0120-755-999

ウェブからお問い合わせ お問い合わせフォーム

〒659-0086
芦屋市三条南町
13-16 ソレイユ芦屋3F