紫外線と日焼け止め1
2012/04/26
桜が終わり、若葉の季節となりましたね。さて、そうなると、気をつけて頂きたいのが「紫外線」。5月が一年で最も紫外線が多く降り注ぐ月と言われていますが、要は太陽と地球の距離で決まります。曇りだろうが、雨が降っていようが、紫外線には関係ありません。これらを通り抜けて、皆さんに降り注いできます。外に出る頻度が増えてくるこれからの季節、紫外線に気を付けなければならないのは、これからの時期です。皆さんはファンデーションと日焼け止めを同時に塗っておられると思いますが、現実にお肌が荒れたり、ニキビや吹き出ものが出ている方、けっこう居られるのではないでしょうか。汗をかくから仕方がないと思って諦めている方も意外と多いのですが、断言します。日焼け止めの選び方と使い方が間違っているのです!その話はちょっと置いておいて、先に基本的な常識を少しおさらいしておきましょう。
■紫外線の種類
紫外線は波長によって3つに区別されます。それぞれ、UV-A、UV-B、UV-Cとよび、このうちUV-Cはオゾン層にさえぎられて地上に届くことはありません。われわれの皮膚に降り注ぐのはUV-AとUV-Bの2つで、これらはそれぞれ皮膚への作用が異なります。
UV-Aは皮膚の深いところまで達し、メラノサイトの働きを活発にして肌の色を黒くします。要するに「日焼け」の原因です。
UV-Bはほとんどが表皮、つまり浅いところで吸収されます。UV-Aよりも皮膚に対する刺激が強いので、日光によるヤケドや水ぶくれの原因になるのはこちらです。日焼けというより「日ヤケド」の原因と思って下さい。UV-Bは細胞の遺伝子まで傷つけることもあり、白色人種では皮膚癌を誘発しますから、欧米では特に忌み嫌われ幼少期から対策が取られています。
おそらく皆さんも日焼けを敵対視している方ばかりだと思いますが、実はそうとも限りません。日焼けというのは、動物の防御反応の一つなのです。日焼け、つまりメラニンの増殖は、皮膚の細胞をUV-Bから保護するためなのです。夏の初めにプールに行って背中が真っ赤なヤケド状になっても、やがて色黒になってくると、以後は紫外線を浴びても平気になります。この保護作用が日焼けなのです。ですから、【UV-Aは善玉、UV-Bは悪玉】という認識で差し支えないでしょう。しかし若い頃は良いですが、年をとって新陳代謝が悪くなってくると日焼けはシミとして残ってきます。そうなるともうUV-AもUV-Bも関係なく、紫外線はお肌の大敵、となるわけです。だいたい20歳を過ぎる頃から、紫外線による肌への悪影響が問題になってきます。