加齢臭ってなんで臭うの
2017/07/12
そもそも「加齢臭」という言葉は、
化粧品会社、資生堂の研究所で、 加齢に伴い発生する臭いの原因物質「ノネナール」 が発見されたことを契機に生まれました。
化粧品会社、資生堂の研究所で、
それ以来、「加齢臭」 という言葉は、あれよあれよという間に市民権を得て、 今ではみんなが口にする言葉になりました。
(『 現代用語の基礎知識』に載ってるかどうかまでは知りません、 悪しからず)
さて、人間の皮膚には無数の毛穴があり、その毛穴に、 ちょうど横穴のように開いたトンネルの先に皮脂腺があります。
この皮脂の成分の一つ「 パルミトオレイン酸」が過酸化脂質と結びついて、加齢臭のもと「 ノネナール」を発生させます。
また、 活性酸素によって酸化した皮脂は何とも嫌な臭いで、 これも加齢臭の一因となります。
「過酸化資質」とか「活性酸素」、これを詳しく説明しようと思うとそれだけで一冊の本が書けるほど ですので、ここでは身体にとっての「悪者」 というイメージでお考え下さい。
ところで、加齢臭はなにも四十代に特有のものではありません。
同じく化粧品会社、 ライオンは、三十代男性が着用したTシャツの臭い成分から「 ペラルゴン酸」がその原因であることを発見しました。
「 ペラルゴン酸」は、「ノナネール」とは全く別物で、 首や背中など、 体幹部から分泌された皮脂が酸化されることで発生します。
そしてここからが今日の本題。加齢臭の発生する原因は、 男性も女性も同じです。
つまり、女性にも加齢臭はあるのです。 ではなぜ「加齢臭=オヤジ臭」と言われるほど、 男性ばかりが注目されるのでしょう?
簡単です。
単純に男のほうが女よりも皮脂量が多いからです。
さらに女性の場合は、 女性ホルモンで皮脂の分泌が抑えられているため、 男性ほど加齢臭を発生しません。
しかし更年期を迎え、女性ホルモンが減少してくると、 皮脂の分泌が抑えられなくなり加齢臭を発するようになるのです。
加齢臭は皮脂腺から発生すると先ほど述べましたが、全身、 なかでも皮脂腺が多い頭皮や背中や胸などから集中して発生します 。
耳の後ろから加齢臭がすると言われますが、 これは皮脂腺のうち、 くさい汗を分泌するアポクリン腺が集中しているのが耳の後ろや腋 だからなのです。
それだけではありません。
口臭の原因は口の中にある細菌ですが、 細菌は唾液によって殺菌されるため、 基本的にはほとんどニオイは発生しません。
さて、ここからは医学的に重要な話なのでよく聞いて下さいね。
つまり加齢臭は、 生活習慣病のバロメーターともいえるのです。
たとえば脂肪肝や慢性肝炎などの肝臓障害があると、 臭いのついた血液が全身に送り出されます。
加齢臭を生み出す原因物質、 活性酸素は慢性的な疲労と年を取れば胃腸や肝臓の機能も低下しま すから、加齢臭はそれらが相乗して作り出す臭いなのです。
よく覚えておいて下さいね。
生活習慣病と加齢臭。
そして、 体臭を作る遺伝子は免疫を作る遺伝子の中にあるのです。
まぁここまでは、インターネットを調べれば、すぐ判る話です。
男性の皆さん、自分の腋の毛、しっかり洗ってます?
いちど自分の腋毛を良く見てみて下さい。 垢がいっぱい溜まってません?
それって、まさに加齢臭の元なんです。
世のオッサンたちに提言です。
一度自分の腋毛を剃るか、 思い切って抜いちゃってみて下さい。
これ本当。 だって私が実際に発見して成功したんですもの。
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