医療法人社団 甲南回生
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隠れインフルエンザ患者に注意!

隠れインフルエンザ患者に注意!

2013/03/12

前回も似た内容を掲載しましたが、まだまだインフルエンザの患者さんが多いので、再度警告します。

もはやインフルエンザは冬の季節病とは言えなくなりました。昨年は夏、秋と通じて、インフルエンザの患者さんが一定して発生していまし た。今年に入り、インフルエンザは近年まれに見る大流行となりました。当院でも、一日平均10人~15人はインフルエンザと確定診断していました。その頃の当院の傾向で言うと、「A香港型」が6割、 2009年に流行して新型豚インフルエンザと言われて騒がれた「インフル エンザ(H1N1)2009」が4割。そして「B型」もチラホラ とみられていました。

しかしこれは過去形ではありません。まだまだこの流行は続くと判断 して間違いありません。3月に入ってもインフルエンザの患者さんは、一日あたり6~7人来院しています。割合でいえばA香港型とB型が半分半分と言ったところですが、今もまだ流行期の最中にあるということを忘れないで下さい。2009年のゴールデンウィーク明け、日本中で大騒動になった新型のインフルエンザ(H1N1)2009・ウイルスは、季節を問わず一年を通じて流行します。さらにもう一つ困ったことに今年のインフルエンザ・ウイルスは、タミフル耐性株が多く、リレンザにいたっては全くと言っていいほど効きません。ですので当院ではほぼ全例「ラピアクタ」という点滴のインフルエンザ特効薬で治療しています。もうひとつ大きな問題があります。6割がA香港型のインフルエンザだったと前述しましたが、これも熱が出たり出なかったりと、これまでの常識とは異なった病態を見せています。
インフルエンザは真冬に流行するものだと思っている方が大勢いらっ しゃいます。実際4年前まではそうでした。しかも困ったことに、まだそう思い続けている開業医も驚くほどたくさんいます。不勉強という か、昨夏も他の医療機関で夏カゼと診断されて、それでも治らず一週間以上も高熱が続き、うちに来た時にはインフルエンザ肺炎まで併発している方が来られました。
今年のインフルエンザは、典型的な症状がないのも厄介で、熱が出ない場合も多く、あえていうなら「頭痛」と「何とも言えない倦怠感」が共通の症状と言えるくらいです。熱が出ないということは、「ちょっと重いカゼ」と思い込んで、無理して電車に乗って会社に行ったり、スーパーや繁華街に出掛けます。そんな「隠れインフルエンザ患者」がいま、この辺りをうようよと歩き回っているのです。大流行して当たり前ですよね。どうか皆さん、いつもと違う妙な体調や、何ともいえない疲労感、カゼだと思うけど何かちょっと違う気がする、などと感じたら、すぐに医療機関に駆け込んで下さい。

※1月度に掲載したものに加筆いたしました。

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