今や当たり前のように手軽にオーダーできるCTスキャンという画像診断装置。
私が学生の頃は、まだかなりレアな代物でしたが、この装置が医学の進歩に与えた影響は計り知れません。
私の学生時代には、まだ気脳造影とか単純断層写真とかが主流でしたが、今では全てCTかMRIです。
MRIも確かに優れた装置ですが、画像を解析するソフトはCTのそれを流用しているだけなのです。
最近は3D-CTやPET-CTやヘリカルCTなんて、恐ろしいほど鮮明な画像診断装置も続々と開発されていますけど、
すべてCTの最初の設計思想が元になっています。
だからやはり、CTを最初に開発した人がスゴイのです。
その開発者のHounsfieldという人は、1979年にノーベル医学生理学賞を受賞しているのですから。
Hounsfieldさんはもちろん工学者というか技術者です。
技術者が医学生理学賞を受けたのは前代未聞のことで、それ以外は皆、医学もしくは理学畑の学者です。
エンジニアは居ません。
でも実は、CTの画像解析理論そのものは第二次大戦直後にはすでに構築されていたのです。
ただ、それを実現する技術が追いついてなかっただけなのですが、それには天文学的な開発費がかかることも同時に分かっていました。
まさに絵に描いた餅というか、荒唐無稽な理論だけの代物だったんです。
で、どのようにして実現したのかは、次回で。
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