ポリフェノールって何のこと?3
2013/12/26
もうチンプンカンプン…という方もいらっしゃるでしょうから、もっと簡単に説明しますね。ですので、この三つだけは覚えて下さい。
A.老化=酸化
リンゴの皮を剥いて放っておくと茶色くなりますよね。これが酸化。鉄の釘も野ざらしにしておけば茶色に錆びます。これも酸化。人間の身体の中を流れている赤血球の赤はヘモグロビンという鉄が主成分です。これが酸化するとドス黒くなってくる。これも酸化。つまり老化っていうのは人間の身体の細胞の一つ一つが酸化することだと理解して下さい。すごく大雑把ですが、そう考えていただくと分かりやすいです。
B.酸化を起こすのは「悪い酸素」
酸素が無ければ生物は生きていけないんじゃないの?…そうなんです。酸素は確かに生物に絶対不可欠なものです。ところが酸素にも良い酸素と悪い酸素があります。その「悪玉酸素」を「活性酸素」とか「スーパーオキサイド」と呼びます。人が呼吸した時、取り入れた酸素のうちおよそ2、3%が体内で「活性酸素」に変化します。この「活性酸素」は、体内に侵入した細菌やウイルス等を攻撃して死滅させてくれるので一見「善玉」に見えますが、逆に紫外線や、喫煙やストレス等によって、身体の中で活性酸素が増え過ぎると、こんどは体内の正常な細胞まで攻撃し始め、DNAを傷つけたり、細胞を老化させるなど、身体のあらゆる組織に害を与える「悪玉」になります。この「活性酸素」こそが、老化やあらゆる病気の原因だということは、数十年前から明らかになっています。肌のしみ、しわ、小じわ、肌荒れやクスミなどの皮膚の老化をはじめ、虚血性心疾患、脳卒中、ガンなどの生活習慣病にもすべて「活性酸素」が関係しているのです。
C.「酸化」の反対は「還元」
さて再び化学の授業。「酸化」の反対は「還元」です。活性酸素によって酸化すなわち老化させられた細胞を還元して元に戻してくれるのが、何を隠そう「ポリフェノール」なのです。
ポリフェノールは、ほとんど全ての植物に存在している成分なので、多くの種類があります。淡色・無色の「フラボノイド類」とそれ以外の「ノンフラボノイド類」に大別されます。それぞれのポリフェノールごとに含まれている食材はもちろん、それぞれのポリフェノールの持つ抗酸化作用以外の栄養効果は異なります。
この三つのことだけ覚えていただければ、これからの話はもっと分かりやすくなると思いますよ。そして代表的なポリフェノールとしては・フラボノイド・カテキン・アントシアニン ・タンニン ・ルチン・イソフラボン・クロロゲン酸・クルクミン・クマリン…などですが、ここでとても全部書ききれるものではありません。なにせ五千種類ですから。